2025.05.21
お知らせ空気中のカビを分解
4月2日に掲載しました静岡県農林環境専門職大学・山家先生の研究、第2弾・付傷果実の腐敗軽減効果の検証です。この検証で腐敗のメカニズムがわかりました。青島温州の果実30個の内、4個に傷をつけ水に浸し腐りやすい状態をつくります。それを20℃管理の恒温器で23日間保存しました。エアーリバイブを設置した恒温器の中にも同じ条件の30個を入れ保存しました。
実験開始から14日目までの腐敗果を見るとエアーリバイブありなしに関わらず4個ずつ腐敗果がありました。ところが、14日を過ぎて20日目にはエアーリバイブありの恒温器は腐敗果2個(先に腐敗した4個を除く)に対し、エアーリバイブなしの恒温器は腐敗果14個(先に腐敗した4個を除く)でした。
下の累積腐敗果率のグラフを見ても14日目から20日目の間に約3倍も開きがあります。これは、14日目までは始めに傷をつけた4個の果実が同じように腐っていきます。そこから、エアーリバイブなしの恒温器は腐った4個からカビの胞子が舞い周りの果実に腐敗が広がっています。反対にエアーリバイブありの恒温器はカビの胞子を分解するため周りに広がるのを抑えていることがわかります。
エアーリバイブから何かが出ているわけではありませんので、傷による腐敗はどうしようもありません。ただ、周りに腐敗が広がるのを防ぐだけでもかなり選果が楽になり出荷量も増えると思います。